京都のれんの文化とは

のれんは漢字では暖簾と書きます。これは、暖かなすだれの意味を表していて、すだれでは雨風が隙間から吹き込んで夏の暑さや冬の寒さを防ぐ事が出来ませんが、布でできた物であれば外気の変動にも対応できるとされて作られたのが最初です。

平安時代後期にはすでに使われ始めたといわれていて、鎌倉時代には業種ごとに色分けされた暖簾などを使われるようになりました。また、そのお店が何を扱っているかを表す印が書かれていて、まだ文字の文化があまり広まっておらず文字を読めない人も多かった時代にも、遠くからでも何のお店かわかるようにしていたようです。

のれんの普及

京都のれんでは、本場である京都だけあって様々な種類の暖簾があります。お店の印としてだけではなく、お店を訪れる人へのおもてなしの心を表現しているともいわれていて、文字が普及して建物に看板などを付ける事が容易になっている現代でも、のれんの文化は大切に受け継がれてきています。

代々受け継がれていく事が多い物は、そのお店が長きにわたって営業を続けてきていて顧客を抱えているという信用の証ともなっていて、京都のれん文化は京都だけではなく日本の様々な地域でも広がりをみせています。

クリップを使って感染症対策

のれんはお店の顔であり看板であり、とても大切なものです。手で振り分けながら、お店に入ってくる姿は粋であり、テレビや映画などで老舗のお店やなじみのお店等を表すときによく使われる表現方法でもあります。

ただ、昨今では新型コロナ感染症の流行などのにより不特定多数が触るものは消毒をする必要が出来てしまいました。何度も手に触れる暖簾を都度消毒するのは非常に難しいですし、古くから受け継がれた生地などであれば消毒を繰り返す事での傷みも心配です。

そのため、人の手が触れないようにするのが一番良いコロナ対策と考えられるため、のれんクリップなどを活用する方法もあります。クリップで両端を留めておけば、商標などのマークはそのまま見ることが出来るようにとめる事も出来ますし、人の手に触れずに安心してお店にはいる事が出来ます。

のれんクリップの活用

のれんが下がっていると、一見さんの場合は少しはいる事に抵抗を感じる事もありますが、クリップで留めておくと間口が広がって、新規顧客の獲得にも有効に働くかもしれません。

感染症の流行により買い物客なども減ってきている昨今ですので、これを機会に間口を大きく開放して顧客層を広げてみるのはいかがでしょうか。